た。
絆、2
駒崎 美春
営業部門
2009年入社

地域は、独自の個性を持っている。それは産業基盤や文化・慣習の違い、人々の考え方といった個々の条件下で育まれた、一つの性格のようなもの。支店はそうした個別の性格を持った地域と向き合い、質の高い金融サービスを提供するために全力を尽くしている。支店の社員たちもまた、地域にその身を投じて仕事と向き合い、野村證券の顔となっていく。

『駒崎さんなら安心』家族のように
接してくださるお客様。

野村證券は、質の高いエリア・マーケティングの実践を通じて、そこに暮らす人々にとって最適な金融サービスを提供し続けることを目指している。しかしその実現には、マーケティングの主体である各支店とその社員たちが真に地域に根ざし、人々に受け入れてもらうことが必要不可欠。支店で働く社員にとって、最初の関門となるのはまさにこの「受け入れてもらう」という局面である。「当支店が担当している地域は長い歴史と伝統があり、どちらかと言えば安定を好まれる傾向があります。私もお客様と親しくなるまでには時間がかかりました」

入社後、支店に配属されて8年経つ駒崎は、自身の経験を振り返ってこう語る。「その反面、一度受け入れていただけると、まるで家族の一員のように温かく接してくださいます。私は何か特別な技量があるわけではなく、地道にお客様のもとに通い、ご提案を続けた結果、現在に至ります。今では『駒崎さんなら安心』と、ご兄弟様やお子様、お孫様を紹介してくださるお客様も少なくありません。さらに、そこで出会ったお孫様が、ご結婚されてお子様が生まれてというように、お客様の人生に寄り添って長いお付き合いへ発展していくことも。縦へ横へとつながりが広がっていくのは野村證券で働く醍醐味の一つですね」

地域の人々との密接な関係は、何も仕事の場面だけで育むものではない。商談の場を離れても、支店は地域の役に立つべくさまざまな活動をしている。その姿勢は駒崎のいる地域が震災に見舞われた際にも貫かれた。「震災直後はライフラインが寸断していたため、全国の支店から届いたミネラルウォーターなどを地域の皆様にお配りしました。しばらくして、表面的には落ち着きを取り戻したように見えましたが、日々接するお客様の多くはまだ不安な気持ちがぬぐえず、あまり自宅から出ないといったお話もよく耳にしました。そこで少しでも気分転換になればと、普段は支店で開催しているセミナーをホテルの会場で開き、お客様をお迎えしました。街の中心部へ足を運ぶきっかけにしてもらい、ついでにお食事やお買い物などを楽しむことで気持ちが前向きになればと考えたのです。他にも当支店では、毎年地元で開催されるお祭りの清掃活動をしたり、地域の学校を回って社員が「お金」に関する授業をしたり、社員それぞれが地域活性化につながるイベントに参加しています」

社員が地域の一員として溶け込んでいくこと。それこそが、支店とお客様の絆づくりの第一歩であり、同時に支店の強固な基盤になっているのだ。

悩みも喜びも、仲間全員で共有する。

「縦横のつながり」を大事に育む風土。それは支店内の体制にも見て取れる。支店は課ごとに分かれており、各課を率いる課長がいる。その下にビジネスリーダーを中心としたより小規模のチームがある。これらチームが状況に応じて柔軟に協力し合うことで、お客様へ質の高いサービスを提供する。駒崎の2年後輩にあたる北村は、チームの機能についてこう話す。「たとえば、チーム単位で情報を共有する機会に、全体会議では話題に上らないような細かいところまでアドバイスし合ったり、ビジネスリーダーと相談しながらお客様のニーズに応える提案方法を模索したりしています。当支店ではさらに緊密に報告・相談ができるよう2人1組のペア制を採用しています」

チーム体制を敷くことで「メンバー同士のベクトルがそろう」と駒崎は語る。「お互いがどのようなお客様を担当し、現在どういった状況にあるのかを常に把握し合っているので、いざ同じ目標に向かって進みだしたときに一体感が生まれやすいのです。メンバーが悩んでいるときは、『何とかしてあげたい』と真剣に考えますし、誰かが成果を上げたときは、チーム全員で祝福する。こういった心の近さが大きなパワーを生みだす源泉になっているだけでなく、結果的にメンバー一人ひとりを一層輝かせているようにも思います。話は少しズレますが、産休や育休、時短などの制度を取得しやすいのも、支店の仲間たちが積極的にフォローしてくれるからです。ここにもチーム意識の強さが垣間見えるように感じます」(駒崎)

チームという枠を超え、縦のつながりを活かして仕事をすることも多々ある。駒崎がインストラクターを務めた後輩の松本は次のように話す。「お客様を訪問する際、支店長や課長に帯同をお願いすることがありますが、お忙しい中、時間を調整して協力してくださるので、とても心強いです」

支店全体に流れる、次世代を担う社員の育成に対する強い意識。入社1年目の谷川は、まさに今、その空気の中で温かく、ときに厳しく鍛えられる日々だ。「新入社員には、育成担当としてインストラクターが付き、公私にわたって相談に乗ってくれます。とはいえ育成はインストラクター任せというわけではありません。支店長や課長をはじめ、他の先輩も『何でも聞いて』と親しく声をかけてくれます。支店全体で育ててもらっている実感があります」

こうして新人が成長し、やがてインストラクターとなり、次代を支える人材を育成していく。この連鎖が人材の質を高いレベルに引き上げていき、先輩・後輩のつながりをも強くしている。「入社して何年も経つと、自分の教え子のさらに教え子というように、子供、孫のような強い結びつきが育っていきます。だからこそ、チームを組んだ際、より大きな力を発揮できるのだと思っています」

自分もこの会社に入れば、
同じように成長できるかもしれない。

学生時代、駒崎は教師を目指していた。指導によって人が成長していくこと、何かの気付きをきっかけに変化していくことに興味があったからだ。

しかし、彼女は野村證券に入社する道を選んだ。「社会経験を積んでから教師になっても遅くはない。教えることはどこの現場でもできるんだよ。当時の先生からそう言われたのが、一般企業への就職を考えたきっかけでした。そんな理由から入ったため、就職活動では見聞を広げるべく、さまざまな業界、企業の説明会に参加し、多くのOB・OGに話をうかがいました。その中で飛び抜けて魅力的だったのが、野村證券の先輩たちだったのです」

1つ年上の先輩たちの落ち着いた物腰やしっかりした受け答え。わかりやすく、かつ楽しそうに仕事を語る姿からは、仕事に対する誇りと自信がうかがえた。「社会へ出てわずか1年で、これほどまで成長できる企業とはどのようなものか、ものすごく興味をひかれました。自分もこの会社に入れば、同じように成長できるかもしれない。そう期待させてくれたのです」

人が育つ企業、仕事への強い興味。それこそが、彼女が数ある企業の中から野村證券を選んだ理由である。

ふと気づくと、
いつも誰かが支えてくれた。

現実は甘くなかった。最初の仕事は、野村證券に口座を開設しているものの、しばらく運用実績のないお客様への運用再開を呼びかけるものだったが、どなたからも良い返事をいただけない日が続いた。まだ仕事のイロハも理解し切れておらず、電話を通して聞こえてくるお客様の口調からは自分の知識不足、対応力不足を痛感させられた。それでも3カ月、半年が経つと徐々に成果が出はじめた。

しかし、自信が芽生えつつあった年明け、再び壁にぶつかる。「1年目も終盤となる1月から3月は、独り立ちへの助走期間です。それなのにまったく成果が出なくなってしまい……焦りました」

周囲の期待に応えられない自分を責め、辞めようとすら思った。そんなとき、これまで親身に指導してくれた支店の人たち、とりわけインストラクターの顔が頭をよぎる。インストラクターは駒崎が入社間もない頃、休日に時間を割いてマーケットに関する勉強やお客様へのご提案方法のロールプレイングに付き合ってくれた。職場に少しでも早くなじめるよう、近くの体育館に社員を集めレクリエーションを企画してくれたこともあった。仕事に対しては非常に厳しい人で、叱られたことも1度や2度ではないが、自分の成長を願ってくれている気持ちは痛いほど伝わってきた。だからこそ、駒崎は自分が情けなかった。

しかし、そんな辛い時間を支えてくれたのも、結局はインストラクターであり、支店の仲間だった。駒崎に元気がないときは明るく声をかけてくれ、辞めようかと悩んでいたときは「誰もが1度は通る道だから、心配いらない」と優しく励ましてくれた。結果的にスランプ脱出のきっかけとなった大口の契約も、「電話で話しているだけではだめだ」と駒崎を引っ張り出し、お客様のところへ一緒に足を運んでくれた上司の存在が大きい。その帰り道、上司から「楽しみだね」と声をかけられたときは、高まる期待に胸が膨らんだ。「私は、支店の皆さん全員に育ててもらったという実感があります。だから、今度は私が後輩たちへその恩を返していく番なのです」

厳しさは、社会人としての
責任の重さを教えるため。

駒崎は入社4年目に2人の新人のインストラクターを務めた。そのとき決意したことがある。それは、「新入社員が2年目を迎えたとき、社会の中で、会社の中で自立した人材になるよう情熱を持って指導する」こと。そのために嫌われ役は自ら買って出た。一方で支店の仲間たちにはフォロー役をお願いした。「入社3年目くらいになると、周りから指摘してもらいにくくなってしまう。だから、1年目のうちに気付いたことはすべて言ってあげよう、と。その役割は、彼女たちの一番近くにいて、至らない部分にもっとも気付ける自分が責任を持って担うべきだと思ったのです」

実は、そのときの教え子2人も後にインストラクターを経験しており、「駒崎さんのように情熱を持って指導しています」と話している。駒崎の温かくも厳しい指導は「社会人としての責任の重さを教えるためであり、自分たちがいち早く独り立ちできたのは駒崎さんのおかげ」だと感謝しているからにほかならない。駒崎も、今では支店を引っ張る存在へと成長した彼女たちを頼もしく思っている。

着実に伸び、追い上げてくる次世代に、今や中堅社員となった駒崎自身も負けてはいない。「野村證券のすごいところは、本人のやる気次第で、一つ上の職位に相当する仕事に挑戦できるところです。私はインストラクターとして人を育てる難しさを経験した2年後に、ビジネスリーダーとしてチームのモチベーションを高め、成果へと結びつける役割を担いました。このような社内でのキャリアアップを、苦楽を共にした仲間たちと経験できるのはこの上なく幸せですね」

成長の機会は、お客様との間にもまだまだ転がっている。「入社間もない頃からお付き合いのあったお客様が最近になって、他社に預けていたご資産を当社へまとめてくれたことがありました。長い間、当社では債券などリスクの低い商品しかお取引がなかったため、私が勝手にリスク許容度を推し量っていた部分がありました。しかし、じっくりお話ししてみると、証券会社によって運用方法を使い分けていただけで、バランスを図りながらも積極運用する方だとわかったのです。『思い込みでお客様を判断してはならない』。そんな基本的なことを、入社8年目にして再確認しました」

人の成長を助け、自分もまた成長する。その奥深さを「尽きることなく味わえる」野村證券を選んで本当に良かったと、駒崎はインタビューの最後に晴れやかな笑顔を見せた。

駒崎 美春
営業部門
2009年入社
2009年
入社
2012年 
インストラクターを経験
2人の新入社員を受け持つ。毎日の行動からお客様にお話しする内容一つひとつまで、朝夕一人ひとりと打ち合わせし、育成方法を模索しながら、成長をサポートした。
2014年
ビジネスリーダーに就任
チームのリーダーとして、支社全体を束ねるだけでなく、一人ひとりが仕事をしやすい環境を整えるため、上司との調整役も務めた。
2016年
課長代理に就任
課長を補佐するポジションを担う。
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