意、う。
方。
久保田 真樹
営業部門(※取材当時)
2001年入社

個人や法人のお客様に向けて資産管理に関するあらゆるサービスを提供し、地域経済の活性化に貢献する。その最前線が支店となる。時代環境の変化を敏感に感じ取りながら、お客様とともに歩み、その中で社員は日々さまざまな経験を積んで成長を遂げていく。支店長の存在を通して支店の実態に迫った。

「社長、1分間だけ
お時間をいただけませんか」

とある経営者との出会い

久保田はその社長との出会いを今も鮮明に覚えている。近畿地区の支店に配属された入社4年目のこと。その地域に、教育関係のベンチャー企業を立ち上げて注目を集めている経営者がいた。その経営者の掲げる理念に感銘を受けた久保田は、「こうした高い志を持つ方のお役に立つような仕事をしたい」と想いを募らせた。

しかし社長はきわめて多忙で、何度会社に電話をしても「不在です」という返事が返ってくるばかりだった。それでもめげずにアプローチを続けたある日。偶然、社長が会社にいて電話を取り次いでもらうことができたのである。このチャンスを逃してなるものかと久保田が必死の思いで発したのが冒頭の言葉だった。

「わずかな時間でもお話がしたいと申し出ると、社長は『今、すぐならいいよ』と受けてくださった。すぐに支店を飛び出して先方の会社に駆け込み、お話をさせていただいた。すると、その場で『わかった。野村證券で取引しよう』と言っていただけたのです」

久保田が喜んだのは言うまでもない。しかししばらくすると、なぜこの有名社長が自分と会ってくれたのだろうという疑問が湧いてきた。そこで後日、思い切って尋ねてみることにした。

「社長の答えは『普段なら営業の電話は絶対に断る。しかしあのとき、君のひたむきさに可能性を感じて受けた』というもの。感激しましたね。たとえ口下手で拙い言い回しでも、熱い想いがあれば相手に伝わるのだということを実感しました」

その後、久保田は社長と親交を重ね、個人資産、会社資産の運用を任されることになった。また地元の著名人である社長は講演を依頼される機会も多かったが、その都度、久保田は「君も一緒に来ないか」と誘われて同行した。あるセミナーでは社長が講演後、「今日は野村證券の人が来ているので、資産運用の話を聞いてあげてほしい」と久保田をセミナー参加者に紹介してくれ、大勢の参加者を前に投資関係のレクチャーをしたこともあった。
「本当にこの社長からは言い尽くせないほどの恩義をいただきました。素晴らしい人との出会いを通じて多くのことを学び、人間としての幅を広げることができる。それがこの仕事の醍醐味なのだと実感した経験でした」

頼れる仲間がいる。
だからこそできる大きな仕事。

野村の総力を発揮した最高のチームでの提案

数年後、中国地区の支店に異動となった久保田が出会ったのは、ある地元企業の元オーナー経営者である。70歳を機に第一線を退くことを決めて保有していた自社株を売却した結果、金融資産は実に数十億円に膨れ上がっていた。この莫大な資産の管理を久保田が担当することになったのである。

「数十億円もの資産をどのような形で管理・運用するのが正解なのか。お客様から話を伺いながら、さまざまな選択肢を比較検討しました。その結果、最も適切であると判断したのが、SMA(セパレートリー・マネージド・アカウント)と呼ばれる、当時日本に登場したばかりの、新しいタイプの富裕層向け資産運用・管理サービスでした」

SMAは、お客様から投資判断に関する一任を受け、投資に対する考え方や目的などを伺った上で、オーダーメイドの資産運用と管理を行うサービスである。機関投資家と同様の幅広い運用商品が利用できるため、ニーズに合わせた多様な組み合わせが可能だ。また運用期間中にかかる報酬・手数料は運用資産残高に応じた定率で、途中で運用商品の変更などを行っても手数料が変わらない点も特徴と言える。

「資産運用には一般に株式や債券が利用されることが多いのですが、株式投資はリターンが期待できる代わりにハイリスク、債券投資はリスクが低い代わりにリターンはあまり望めないなど一長一短があります。これだけの大きな資産ですから、株式や債券のみで運用するよりもさまざまな運用商品が利用できるSMAを活用した方が、適切な資産運用ができると考えたのです」

SMAでは、まずお客様から綿密なヒアリングを行い、その意向に基づいて投資計画を作成する。組み合わせは非常に多岐にわたるため、投資計画を作るには金融商品に関する幅広い知識が必要になる。そこで久保田は本社の専門部署に協力を要請し、各部署の金融商品のプロフェッショナルたちの力を借りながら提案内容をまとめていった。

「本社の専門部署に相談すると、すぐにいろいろなアイデアを出してくれます。また必要なら一緒にお客様のもとへ同行してくれる。SMAを手がけたことにより、改めて野村證券の総合力と、それを利用できるコンサルティング・ビジネスの強みを確認することができました」

総力を結集して作り上げた久保田の提案は、その後、無事にお客様に受け入れられ、数十億円の資産運用を任せていただくことが決まった。彼のこの成果は社内でも評判となり、久保田自身も功績が認められ、成績優秀者を称えるCEO表彰を受けた。

最も心がけているのは
「人が辞めない支店づくり」

リーダーとしての責任と役割

その後、久保田は本社勤務を経て、入社15年目には南関東の支店で、支店のナンバー2に当たる次席に就任。この時代に主に手がけたのが、SMAと同じくお客様から一任いただき資産運用を行う野村ファンドラップである。SMAのコンサルティング・ビジネスで一日の長があるだけに、このファンドラップでも支店をリードし、この年には全店トップの実績を上げた。入社16年目には、北関東の支店で支店長に就任した。

支店長となり、部下から厚い信頼を寄せられる久保田。リーダーとして最も心がけているのは「人が辞めない支店づくり」だという。

「入社後、なかなか成果が出せず、『自分にこの仕事は向いていないのではないか』という悩みを聞くことがあります。しかし短期間で結果が出せる仕事ではありません。そもそも個性は人それぞれ、成長スピードも異なります。その意味でマネジメントの立場にある者は、美点凝視が大切だと考えています。人には必ず魅力があります。ですから、そこを見出し、成長を信じて温かく見守っていく。それが私の支店運営の基本です。ともに仕事をする仲間には、誰一人辞めてほしくありませんから。さまざまな個性が合わさり切磋琢磨し、皆で一丸となって大きな力を発揮できる会社、それが野村證券だと信じています」

久保田 真樹
営業部門
2001年入社
2001年
入社、中部地区の支店に配属
2004年
近畿地区の支店に異動
ある経営者の理念に感銘を受け、お役に立ちたい一心で営業に取り組んだ。結果、深い関係を築き営業の醍醐味を味わった。この体験は今も自身の原動力になっている。
2007年
キャリアサポーターを経験
就職活動中の学生に対してアドバイスを行うキャリアサポーターを経験
2008年
中国地区の支店に異動
コンサルティング・ビジネスに磨きをかけ、数十億円の資産運用提案を行う。めざましい成果を上げ、成績優秀者を称えるCEO表彰を受ける。
2013年
本社営業企画部に異動、人材育成に携わる
主に若手社員の育成担当として各支店に赴き、営業同行や研修などを実施。人を育てることの面白さと難しさを実感した。
2015年
南関東の支店に異動
支店のナンバー2に当たる営業次席に就任。「できることは何でもやる」と奮闘し、全店の中でもトップクラスの実績を残す。
2016年
北関東の支店の支店長に就任
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